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髪の毛・毛並みの背景削除|白フチを出さないコツ

髪や毛並みは切り抜きで一番難しい部分です。半透明の毛先、飛び出した毛、元の背景の色かぶり。手作業のマスクが通用しない理由と、AIによる背景透過の仕組み、撮影時の工夫を解説します。

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髪の毛・毛並みの背景削除|白フチを出さないコツ

切り抜きでいちばん大変なのはどこかとレタッチャーに聞けば、答えは一言で返ってきます。髪。毛並みも、装いが違うだけで同じ問題です。写真の中のほかのもの — 肩、商品、マグカップ — には、なぞれる輪郭があります。髪に輪郭はありません。輪郭が何千本もあり、そのほとんどが1ピクセルより細いのです。

だから髪の背景削除が必要な人は、これまでPhotoshopで午後をまるごと使うか、黙って額のあたりで写真を切るかしてきました。被写体の胴体は数秒。その周りの毛先が、残りの一日を持っていったのです。ここでは、なぜこれほど厄介なのか、そしてそれでも勝つ方法を見ていきます。

髪が切り抜きでいちばん難しい理由

髪と毛並みが特別に難しい理由は3つあります。

  • 半透明である — 一本の毛は、通過するピクセルを完全には覆いません。どのピクセルも、毛と、その後ろにあったものの混色です。説得力のある切り抜きには、そうしたピクセルに「あるかないか」ではなく部分的な不透明度が必要になります。
  • 1ピクセル未満の細さ — 飛び出した毛や細かい毛は、1ピクセルより細いことがよくあります。はっきりした線で切れば消えてしまい、残そうとすれば元の背景の名残まで一緒に残ります。
  • 色かぶり — 髪は周囲の色を拾います。緑の壁の前で撮れば、外側の毛は本当に少し緑がかっているのです。完璧に切り抜いても白の上では違和感が出るのは、緑まで一緒に付いてきたからです。

これらを合わせれば、単純な選択ツールに勝ち目がなかった理由が見えてきます。髪は形ではありません。「たぶん」の濃淡なのです。

無地の壁を背に、光を受けた細い飛び毛のクローズアップ。髪の輪郭がどれほど細く半透明かが分かる

AI以前、編集者は髪をどう処理していたか

昔ながらの手作業のワークフローは、巧妙で、そして苦しいものでした。

  1. チャンネルマスク — 髪と背景のコントラストがいちばん強いカラーチャンネル(多くは青)を複製し、レベル補正で潰して髪を黒に、背景を白にします。背景が無地でさえあれば、これで一発でマスクができました。
  2. 境界線の調整とその後継機能 — Photoshopの輪郭を認識するブラシは、境界付近のピクセルを再サンプリングして透明度を推定します。大きな進歩ではありますが、細部がにじみ、耳や肩のまわりでは常に手を入れる必要があります。
  3. 髪を描き足す — 万策尽きたときは、髪の形のブラシで新しい毛を文字どおり描きました。救い出すより、偽装するほうが速かったのです。

共通しているのは、どれもコントラスト頼みだという点です。暗い巻き毛が、暗くてごちゃついた背景の上にあったら? 一筆ずつ描き直すしかありませんでした。

AIのセグメンテーションは髪をどう扱うのか

現在のAIモデルは輪郭をなぞりません。髪が何であるかを学習しています。膨大な画像で学習し、アルファマット全体 — ピクセルごとの不透明度マップ — を予測するので、飛び出した毛は0か1かの判定を強いられることなく、半透明のまま残ります。優れた処理は、色かぶりの下にある髪本来の色も推定するため、緑の壁から持ち上げた毛先が、新しい背景でも緑のままということはありません。

髪、毛並み、細かい輪郭は、まさにremover.bgが中心に据えてきたものです。人物やペットの写真をアップロードすれば、細い毛先も透明度を保ったまま残ります。正直に言えば、髪が逆光で光の輪になっている場合や、背景の色と完全に同化している場合は、すべての毛を救える道具は人にもAIにもありません。だからこそ、次はあなたが手を打てる部分の話です。

髪や毛並みをきれいに切り抜くための撮影のコツ

条件を整えてやれば、どんな切り抜きツールも見違えます。

  • コントラストがすべて — 暗い髪なら明るい壁、明るい毛並みなら暗い壁。差が大きいほどマットはきれいになります。
  • 逆光の輪郭光を避ける — 頭の真後ろの強い光は、外側の毛を白く飛ばして背景に溶け込ませます。輪郭光を入れたいなら、控えめに、角度をつけて。
  • 柄の多い背景に毛を重ねない — 本棚、植物、柄物の壁紙は、迷彩のように細い毛を隠します。被写体の2歩ほど後ろにある無地の壁は、美しい雑然さに勝ります。距離があれば少しぼけるので、どの輪郭にとっても好都合です。
  • 気に入らない飛び毛は先に整える — 撮影前にさっと押さえておくほうが、あとからの編集より時間を節約できます。

どれも大がかりなスタジオ作業ではありません。30秒の準備が、すべてのカットで効いてきます。

人物とペット:きれいな髪の切り抜きが効く場面

輪郭の質がいちばん目に見えるのは、人の頭とふわふわした動物です。人物なら、生え際がくっきりしているかどうかが、洗練された顔写真と見え見えの貼り付けの分かれ目になります。残りのレシピは自宅で撮るプロフィール写真で解説しています。

ペットは最終試験です。ダブルコートの犬や長毛の猫は、要するに全身が輪郭でできた被写体です。愛犬・愛猫を壁の作品に変えるなら、写真から作るペットの肖像画で一連の流れを確認してください。

ふわふわの長毛の犬をきれいに切り抜き、やわらかいスタジオ風の背景に置いた画像。輪郭に沿って毛が一本ずつ見えている

そして切り抜きがきれいに決まったら、楽しい部分の始まりです。色、風景、ブランドの背景に差し替えましょう。貼り付けに見せない写真の背景の変え方はこちらです。

まとめ

髪と毛並みが難しいのは、半透明で、ピクセルより細く、元の背景に色を染められているからです。手作業のマスクはチャンネルと境界ブラシでそれと戦い、AIのマッティングはピクセルごとの透明度を予測することでほとんどを解決しました。あなたがやることは、コントラストをつけて撮り、逆光の輪郭光を避け、柄の多い背景に毛を重ねないこと。面倒な部分はモデルに任せればいいのです。午後の時間は、あなたの手に戻ってきます。

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