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インテリアのムードボードの作り方|崩れない構成

家具をカタログ背景から切り抜けば、ムードボードは買い物リストではなく一つの部屋になります。画像の権利、実寸でのスケール、影の付け方まで解説します。

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インテリアのムードボードの作り方|崩れない構成

ムードボードが失敗するパターンは二つあります。ひとつは、他人が手がけた美しい部屋を並べただけの壁になってしまい、クライアントが実際には仕様に落とせないものに惚れ込んでしまうケース。もうひとつは、カタログのスクリーンショットを並べたグリッドになり、どの商品も自分専用の白い箱に収まっているケースです。後者は直せます。

サプライヤーの写真を「写真」として扱うのをやめて、「モノ」として扱いましょう。ソファ、ペンダントライト、ラグ、サイドテーブルを背景から切り抜いてしまえば、実寸どおりの比率で、光の向きをそろえて、ひとつの面の上に並べられます。クライアントの目に映るのは、買い物リストではなく部屋です。

使う権利のある画像から始める

素材集めは、デザイナーが飛ばしがちで、後から悔やむ工程です。打ち合わせでクライアント1人に見せるボードと、Instagramに投稿するボードでは、リスクの性質がまるで違います。画像は、最終的に置かれる場所で使える形でライセンスされている必要があります。

メジャーを首にかけたデザイナーが、黒いトレーに並べた紺とクリーム色の生地見本をスマートフォンで撮影している様子。

優先順位の高い順に、入手先は三つあります。

  • 自分で撮った写真 — ショールームのサンプル、生地見本、タイルのチップを撮影します。権利は完全に手元にあり、どんなカタログのレンダリングよりも実物の質感に近くなります。
  • メーカー・ディーラーの提供素材 — 多くのブランドはプレス用や取引先向けのライブラリを公開しており、ディーラー契約に商品写真のクライアント提案での利用が含まれていることも珍しくありません。ただし規約は必ず読むこと。限られた相手に見せる提案資料なら問題なくても、一般向けの宣伝利用まで自動的に許されるわけではありません。
  • 商用ライセンスが明確なストックライブラリ — Unsplashの無料ライセンスは現在、許諾も表示もなしに商用・私的な利用を認めていますが、大幅な改変なしに画像そのものを販売することはできないと明記しています。その画像を載せたプリントや商品の販売は対象外です。Unsplash+は別のライセンスで、規約も変わるため、頼る前にunsplash.com/licenseを読んでください。

Pinterestのピンをスクリーンショットするのは、素材集めではありません。あの画像にも権利者がいて、ライセンスを出しているのはプラットフォームではありません。

家具をカタログ背景から切り抜く

カタログ写真は1点を売るために作られているので、どれも専用の背景、床の影、色かぶりを連れてきます。そのまま並べると互いにぶつかり合い、目に入ってくるのは箱の並びになります。

商品写真を1枚ずつremover.bgに入れれば、背景が外れて透過PNGになります。インテリアで効いてくるエッジ——ラタンの編み目、ブークレの毛足、ラグのフリンジ、ペンダントフレームの細いワイヤー——に強い作りです。手動のクイック選択ではこのあたりがガタつくので、複雑な切り抜きは原寸で確認しましょう。透過PNGが必要になる場面は背景を透過したPNGの作り方で解説しています。

後の配置が楽になる習慣をいくつか挙げます。

  • アップロードできるのはPNG・JPEG・WebPで、1枚10 MBまでです。プレスキットの素材はTIFFや印刷解像度の巨大なファイルで届くことが多いので、先に高品質のJPEGかPNGに保存し直してください。
  • 使う予定より多めに切り抜いておきます。すでにPNGになっていれば、椅子の差し替えは数秒で終わります。
  • 背景削除はHTTP APIからも実行できるので、ボードを量産するスタジオならスクリプト化できます。

カテゴリーではなく、部屋のゾーンで並べる

ボードそのものは、提案に使うレイアウトツール——スライド、Figma、InDesign、Canva——で組み立てます。remover.bgのエディターが扱うのは1点ずつです。元の背景を落とし、文脈の中で見せたい品なら、その1点の背後だけを単色の背景、任意のカラー、あるいは手持ちの写真に差し替えます。ソファの後ろにクライアント宅の既存のオーク材の床を撮った写真を敷けば、その1枚が現場に固有のものになります——汎用背景よりカスタム背景が効く理由で書いたとおりです。

インテリアデザイナーが、家具の写真や革・生地の見本、雑誌の切り抜きをピンで留めた大きなボードに、ストライプの生地見本を手を伸ばして留めている様子。

すべての品を透過PNGとして保存できたら、レイアウトツールの中で商品の種類別ではなくゾーン別に配置します。ソファ周りはソファ周りで、ダイニングはダイニングで、照明は実際に吊るはずの位置に。大きな主役から置き、次に中型、最後に隙間へ小物を入れます。

ボードの信頼性を決めるのはスケールです。フロアランプがアームチェアと同じ高さに見えていても、誰も口には出しません。ただ、そのボードを静かに信用しなくなります。寸法の分かっている品を1点決め、それを基準にほかをすべて測りましょう。

何も浮かないように影を付ける

影のない切り抜きは、クリップアートに見えます。1点ずつの下に柔らかい影があり、それがすべて同じ方向に落ちていれば、平らなコラージュは面の上に置かれたモノに変わります。

影は、配置する前にエディターで切り抜きごとに付けておきます。硬いオフセットではなく自然な影が出る仕組みなので、全点に同じ当て方をすれば、仕上がったボードの光の向きがひとつにそろいます。あとは置き方の問題です。床に立つ重い家具は面にぴたりと接地させ、ウォールアートやペンダントは下に空間を残したほうが読み取りやすくなります。効果の当て方は自然な影を付ける方法で手順を追って説明しています。

書き出しは一度、パーツは残す

切り抜きはPNGのまま取っておきましょう。次の改訂で必ず要ります。印刷して置いてくる資料なら、レイアウトツールにフル解像度で配置し、圧縮はPDFの書き出しに任せます。画面で見せるスライドやクライアントポータル用にはWebPです。目立つ劣化なしにメールで送れるサイズまで落とせますし、アップロードにも書き出しにも対応済みです。

切り抜きのファイル名には、必ずメーカー名と品番を入れます。6週間後にクライアントから「真鍮の脚のやつ」と言われても、数秒で見つかります。

このボードで得られるもの

この作り方で組んだボードは、打ち合わせを生き延びます。クライアントがダイニングチェアに難色を示しても、差し替えるのはPNG1枚です。ちぐはぐなトリミングの寄せ集めに崩れることなく、計画全体が持ちこたえます。プロジェクトごとに切り抜きフォルダーを持っておけば、3回目のプレゼンは半日で仕上がります。

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