屋外で撮る商品写真|切り抜きやすい光と背景
スタジオも窓もない環境で商品写真を撮る方法。待つべき空、木陰がエッジを壊す理由、芝生が白いマグを緑に染める仕組み、そして風が奪うものまで解説します。
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商品撮影のアドバイスはたいてい、大きな窓のそばに空いた作業台があり、背景紙を立てたままにしておける場所があることを前提にしています。どちらも持っていない販売者はたくさんいます——テーブルは台所の一台きり、在庫はベッドの下、たった一つの窓は隣の壁を向いています。
逃げ道は屋外です。日光は無料で手に入る最大の均一な光源で、日陰になった玄関先でも十分に使えます。ただし、雑に扱うと容赦がありません。スマートフォンの画面ではよく見えていた写真が、切り抜くとエッジがまだらに欠け、商品はいつの間にか緑がかっている、ということが起こります。
撮影に最適な日は、予定を中止したくなる日
のっぺりした曇り空は、街ひとつぶんの大きさのディフューザーです。光があらゆる方向から届くので、光沢のあるフタに白飛びが出ることも、布のしわが黒つぶれで穴のようになることもありません。どちらもエッジを壊します。白飛びした部分にはつかみどころとなるディテールが残らず、真っ黒な部分は背景と溶け合ってしまうからです。
狙いたいのは明るい曇り空、手をかざすとうっすら影が見える程度の空です。嵐のような暗い空はISOを押し上げ、エッジに乗ったノイズが切り抜きを台無しにします。直射日光はシルエットの真横に硬い影を落とすので、切り抜きが商品を削るか、舗装の一部をくさび形に引きずってきます。
木の下では絶対に撮らない
木陰は誰もが思いつく答えであり、庭で最も悪い光です。葉のすき間からはコインほどの大きさの直射日光が漏れ、木漏れ日が商品を明暗のまだら模様に染めます。被害が出るのは輪郭です。エッジをまたいで日なたの斑点が乗ると、境界の半分は明るく半分は暗くなり、切り抜きは商品ではなく葉の形をなぞってしまいます。

葉は動くので、同じ光の写真は二度と撮れません。代わりに建物の日陰を使いましょう。壁が作る影は途切れなく一様で、空からの光だけに照らされ、毎回まったく同じ条件になります。
芝生やレンガは商品に色を移す
商品を置いた面は、必ずその色を跳ね返します。芝生の上の白いマグカップは下半分が緑がかり、テラコッタの敷石は暖かいオレンジを回り込ませます。後から取り除こうとすれば手持ちの写真編集ソフトで色調整をすることになり、防ぐよりずっと手間がかかります。

商品の横に白いコピー用紙を置いてテスト撮影し、画面でその紙を見てください。紙が緑がかって見えるなら、商品も同じように緑がかっています。直すには、フォームボードや白い布のような色味のない台の上に商品を載せます。
カメラやスマートフォンのプロモードでホワイトバランスを固定できるなら、その撮影のあいだは「曇天」か「日陰」に設定しておきましょう。オートは1枚ごとに揺れます。そうした設定がない場合は、光と置き面をセット全体で同じに保ち、揺れ方をそろえます。remover.bgは商品を背景から分離しますが、色補正はしません。色かぶりは撮影の時点で防ぐ必要があります。
屋外では何を背景にするか
背景はどのみち外れるので、きれいである必要はありません。無地であることと、商品とはっきり明暗が違うことだけが条件です。
- 均一な日陰にある塗り壁や塗装された壁。自立させられるものなら、これがいちばん確実です。
- 空そのもの。背の高いものや扱いにくい形のものは、少し見上げる角度で撮ります。露出は商品に合わせ、空は白飛びさせて構いません。商品側の白飛びはエッジを壊しますが、背後の明るい空白は何も壊しません。
- 物干しロープに洗濯ばさみで留めた白いシーツ。しわが寄っていても問題ありません。
被写体の背後に繰り返しの線が入るのは避けましょう。フェンスの板、ウッドデッキ、ラティス、レンガの目地などです。こうした線は取っ手や注ぎ口、椅子の脚のすき間から見えてしまい、背景と被写体の境目をあいまいにします。磨かれた面は空全体を映し込むため、小さく光る商品には別の撮り方が必要です。
影は切り落として、作り直す
屋外で撮った影には舗装や芝生の質感が乗っていて、切り抜いた後も商品の下にグレーのにじみとして残ります。商品は背景からしっかり離して撮り、背景を削除したうえで、エディターで自然な影を付け直しましょう。宙に浮いた切り抜きを面の上に着地させる、自然な影を付ける方法です。
撮影を本当に壊すのは風
被写体ブレは、背景削除では取り返せない入力側の問題です。アップロードする前の段階でエッジがにじんでしまい、見つけるべききれいな境界がどこにも残っていません。布、紙、下げ札はいずれも被害を受けやすい素材です。

- 風に背を向けて立ち、壁を風よけとして使います。
- カメラやプロモードのアプリでシャッタースピードを設定できるなら、1/250秒以上の速さを保ちます。設定項目が見当たらない場合は、暗い日陰ではなく明るい日陰で撮りましょう。アプリ側が自然と速いシャッターを選びます。
- 軽いものはひっつき虫のような粘着材で固定し、カード類は見えない位置のクリップで立てます。
- 連写して、止まっている1枚だけを残します。
- それでも駄目なら、商品を板の上に平置きして真上から撮ります。
スマートフォンが実際に何を保存しているか確認する
多くのスマートフォンは、容量を節約するHEICを既定の保存形式にしています。これはアップロードできる形式ではありません。カメラアプリのフォーマット設定を開いて互換性優先の選択肢を選ぶか、写真アプリからJPEGとして共有してください。アップロードに使えるのはPNG・JPEG・WebPで、1枚あたり10 MBまでです。
写真は1枚ずつアップロードし、それぞれ同じ背景色の上に置き、影のスタイルもセット全体でそろえます。大規模なカタログをプログラムから処理するなら、そのための背景削除APIがあります。
曇った火曜日の10分間
ここまでに買うものは一つもありません。灰色の午後、日陰の壁、白いボード、そしてカメラをいじらずに置いておく我慢だけです。一度やってしまえば撮り直しはなくなります。Etsyの出品写真がようやくすべてそろうからです。


